特殊法人とは、国の公共事業などを効率的に行うために、法律によって設立される法人です。
政府が出資し、特別の監督を行うのが特徴です。例えば、公団や公社などがこれに該当します。
特殊法人等改革基本法に基づき、廃止、民営化、独立行政法人化などの改革が進められてきました。
特殊法人の特徴
・設立根拠:特別な法律によって設立される。
・資金:政府や地方公共団体が資金の全部または大半を出資する。
・監督:政府が特別の監督を行う。
・目的:国の公共事業を効率的に行う。
例:公庫、公団、事業団など。
特殊法人と独立行政法人の違い
独立行政法人は、政府から資金援助を受けられないため、事業計画に政府の監督が不要です。
特殊法人は、政府から資金援助や法人税免除などの保護を受けられるため、事業計画に政府からの特別の監督を受けなければなりません。
特殊法人の例
新関西国際空港株式会社、日本政策金融公庫、電源開発株式会社、NTT、JR、JT
特殊法人の廃止
政府が行政改革の一環として行った事業見直し、組織改革の一環です。
2001年に制定された「特殊法人等改革基本法」に基づき、多くの特殊法人が廃止、民営化、独立行政法人化などが行われました。
廃止の理由:
特定の事業の必要性が低くなった、民間企業に委ねられるようになった、組織の効率化を図るためなど、様々な理由が考えられます。
廃止された法人:
簡易保険福祉事業団、宇宙開発事業団、日本育英会、日本労働研究機構、石油公団、地域振興整備公団、都市基盤整備公団、住宅金融公庫など
廃止された特殊法人の事業は、民間に委ねられたり、政府が直接行うようになったりするなど、様々な形で引き継がれています。
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