ミャンマー国軍は1日午前、「軍が国家の権力を掌握した」と宣言した。
与党・国民民主連盟(NLD)によると軍はこれに先立ち同日朝、同党を率いるアウンサンスーチー国家顧問(75)らを拘束した。
ミャンマーでは昨年11月の総選挙結果をめぐり、与党と国軍の緊張が高まっていた。
ミャンマー国軍は、ミン・アウン・フライン国軍総司令官が政府トップになると発表した。軍はさらに、今後1年間にわたる国家非常事態を宣言したと明らかにした。
BBCのジョナサン・ヘッド東南アジア特派員によると、首都ネピドーや最大都市ヤンゴンの道路には兵士が出ているという。
これに先立ち、NLD中央執行委員会のミョ・ニュン報道官は電話でロイター通信に対して、アウンサンスーチー氏のほか、ウィン・ミン大統領ら幹部が同日早朝に連行されたと述べた。
ミャンマーでは昨年11月の総選挙で、NLDが単独過半数の議席を得たものの、議席を減らした国軍系の最大野党・連邦団結発展党(USDP)や国軍は結果に異議を主張。
最高裁に対して大統領や選挙管理委員長への不服を申し立てた上、先月26日には不正選挙について「行動する」と会見で主張していたため、軍事クーデターの懸念が高まっていた。1日には総選挙の結果を受けて、国会が始まる予定だった。
国際社会の反応は
アメリカ政府はクーデターを非難し、「最近の選挙結果を変更しようとしたり、ミャンマーの民主化を妨げようとする、あらゆる取り組みに反対する」と表明した。
アントニー・ブリンケン米国務長官は、政府関係者や市民活動リーダーたちを全員釈放するよう求め、アメリカは「民主主義と自由、平和と発展を求めるビルマの人たちと共に立っている」と述べ、ミャンマー軍は「ただちに行動を撤回しなくてはならない」と強調した。
一方、ロヒンギャ支持者の少ないミャンマー国内では、アウンサンスーチー氏は今も年配の女性への敬称「ドー」をつけて呼ばれ、高い支持を得ている。
https://www.bbc.com/japanese/5587606...
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