アメリカ・アイオワ州で6日、悪い成績をつけた教師をバットで殴り殺したとして有罪となった10代少年に、終身刑が言い
渡された。
事件は2021年11月2日、州都デモインの南東約160キロメートルに位置する、人口1万人足らずの町フェアフィールドで発生
した。
ウィラード・ミラー被告(17)は、被告に低い点をつけたスペイン語教師のノヒマ・グレイバーさん(66)を殺害したと
して、第1級殺人罪で起訴され、今年4月に有罪を認めていた。
ジェレミー・グッデイル被告(18)も裁判で、グラバーさんを襲ったと認定された。
両被告は事件当時、ともに16歳だったが、成人として起訴された。
裁判でミラー被告側は、犯行時はあまりに若く、自らの行為の重大さを理解できなかったと主張した。
しかし、ショーン・シャワーズ判事は、「悪に誕生日はない」としてこの訴えを退け、終身刑を言い渡した。
ミラー被告が仮釈放される可能性が生じるのは、最も早くて35年後となる。
グッデイル被告の量刑は来月、言い渡される予定。
ミラー被告は、被害者家族に対する少なくとも15万ドル(約2100万円)の賠償金の支払いも命じられた。
グレイバーさんの家族は、ミラー被告に反省はみられないと法廷で述べた。
グレイバーさんの夫ポールさんは先月、死去した。親族の何人かは、グレイバーさんが殺されたことが、ポールさんの早す
ぎる死につながったと述べた。ポールさんは、この日の量刑言い渡しの前日に埋葬された。
■終身刑にしないよう懇願
ミラー被告は量刑が言い渡される前、地域への謝罪を口にした。そして、後ろに座っていたグラバーさんの親族のほうに体
を向け、「あなた方にもたらした苦しみや、あなた方の家族にもたらした破滅に対して、心から申し訳なく思っている」と
言った。
被告はまた、最高刑である終身刑にはしないよう判事に懇願。「自分が何者で、どこから来たのかを忘れるほど長い間、
収容されたくはない」と訴えた。
検察は、ミラー被告とグッデイル被告の2人がバットでグレイバーさんを殴打したことは、証拠によって示されていると主
張した。
グレイバーさんの遺体は襲撃の翌日、グレイバーさんが勤務の後によく散歩していた公園で、防水シートや手押し車、枕木
の下に隠された格好で、警察に発見された。
ミラー被告は警察の事情聴取で、グレイバーさんの教え方に対する不満を表明。グレイバーさんの授業での成績が、大学進
学や奨学金申請で重要な成績平均点(GPA)を下げていると話したという。
ミラー被告は事件当日、フェアフィールド高校でグレイバーさんと面談し、成績の悪さについて相談したとされる。グッデ
イル被告も同校の生徒だった。
グレイバーさんはメキシコ出身で、3人の子どもがいる。同高校には2012年から勤務していた。フェアフィールドで小さ
いながらも成長し続けているラティーノ・コミュニティーの一員だった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3fa0925d343a4df8ddd62...
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