8月24日で、ロシアがウクライナへ侵攻を開始して2年半が経過する。
このタイミングでロシアは第2次世界大戦後、初めてとなる
外国軍によるロシア領土への本格的な侵攻を受けている。
にもかかわらず「国民の安全を守る強いリーダー」を自負するプーチン大統領は、ウクライナの攻撃について不自然なほど言及しない。
そして、ロシア国内でも避難者の状況を伝える報道は極端に少ない。
なぜ、避難者の情報は隠されるのか。
プーチン大統領が沈黙する理由とは何なのか。
ウクライナによるロシア領への直接攻撃を最初に伝えたのは、ウクライナ侵攻を支持し、ロシア軍に同行取材を繰り返している「Zブロガー」と呼ばれる人たちだった。
8月6日の早朝、彼らはウクライナ側から重装備の武装集団が国境を越えてロシアに侵入したと伝えた。彼らの情報によれば、かなり大規模な攻撃のようだ。
しかし直後の同日午前10時、クレムリンに近いテレグラムチャンネル「マッシュ」が、その報道を打ち消す形で、攻撃を仕掛けてきた約100人の武装集団をロシア側が撃退したと報じた。ロシア国防省やクルスク州のスミルノフ知事代行は攻撃を受けたことは認めたものの「ロシアは国境を突破させなかった」と発表した。
しかし、事実は違った。「Zブロガー」たちのほうがより正確だった。
「Zブロガー」らは「撃退した」とするロシア国防省の発表は虚偽だと訴え、大規模なウクライナ軍に国境を越えられたロシア軍の「失態」を批判し続けた。
ロシア国内でこの事態に対する認識が大きく変わったのは攻撃開始から2日たった8月8日だ。
クルスクの住民が怒りを爆発させた動画がSNSに投稿され、拡散したのだ。
「ヴラジーミル・ヴラジーミロヴィッチ!(=プーチン大統領!)情報を担当する指導者たちに真実を示すよう、本当の行動を示すよう伝えてください。なぜならこれは嘘だからです。嘘です。嘘なのです。」
クルスク州のスジャンスキー地区の住民が集まってプーチン大統領宛てのビデオメッセージを投稿したのだ。彼らは家を失い銃撃の中を逃げてきたといい、「状況は安定している」という国防省の公式声明は真っ赤な嘘であると主張する。地方自治体はほとんど機能しておらず、国境地域からの避難誘導も行われていないと切実に訴える。
当局から弾圧される危険を冒してまで「当局の発表は、嘘だ、嘘だ、嘘だ」と何十人もが顔を隠さずに声を上げる動画は、ロシア中に強いインパクトを与えた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/904399d6a6ad3131df1fa...
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