…安全保障の分野でも、石破は、「防衛オタク」であり、防衛相経験者でありながら、世界をリードするような言動がない。この外交能力の欠如は、ウクライナ戦争、ガザでの戦闘、イスラエルとイランの戦争など国際情勢が大きく変動するときに、致命的な欠陥である。単にスーツを新調したところで解決できるような問題ではないのである。
《注目される参政党》
6月の都議選では、自民党は大敗し、公明党はいつものように全員当選とはいかなかった。国民民主党は、山尾公認問題で少しブレーキがかかったが、一気に9議席を獲得した。石丸新党は全滅である。今回も、石丸本人が立候補しないので、都議選と同様の悲惨な結果になる可能性がある。
これに対して、参政党は3議席を獲得し、勢いを示した。その後も参政党人気は継続している。マスコミの直近の世論調査では、参政党は、支持率で、野党の中で、立憲民主党、国民民主党に次ぐ第三党となっている。
参政党の掲げる政策は、「天皇中心」、「日本国の自立と繁栄」、「日本の精神と伝統」と、保守的である。200万~300万人いると言われるネットの保守層、いわゆる“ネトウヨ”が支援して、先の衆院選(比例代表)で187万347票を獲得し、3議席を得ている。
「日本人ファースト」を掲げる参政党は「三つの重点政策」として、「教育・人づくり」「食と健康、環境保全」「国のまもり」を謳い、反LGBT、反ワクチン、反移民、反原発である。
まさに、排外主義で、外来のものは拒否する。また、食品添加物を拒否する強烈なオーガニック信仰である。
参政党は、安倍政権を支持したような右寄りの有権者の受け皿となっており、反移民、外国人排斥を主張する。それは、ドイツのAfD(ドイツのための選択肢)やフランスのRN(国民連合)といった排外主義的極右政党と同じである。
参政党の「日本人ファースト」という訴えは、今の日本では有権者に支援される可能性がある。外国人の流入で治安が悪化したり、外国人による不動産購入が増えたりしており、マスコミでも頻繁に取り上げられるようになっているからである。ヨーロッパと同じ現象である。それは、トランプのアメリカ第一主義にもつながる。
参政党は、参議院選では、45ある全ての選挙区に候補者を立て、比例区で10人を擁立している。選挙区と比例代表を合わせて6議席の獲得を目指すというが、東京選挙区では1議席を獲得する可能性があり、注目に値する。
SNSは、今回の参院選でも一定の効果は持つであろう。その意味では、参政党はSNSを上手く活用している。
3ページ目より
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/89285?page=...
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