自転車と歩行者による接触事故は日本でも少なくないが、海外でもしばしば起こるようだ。ベルギーで道を歩いていた女児を膝蹴りし
その場を去ったサイクリストの男に非難の声が集まり、警察が関与することとなった。『Metro』『LADbible』などが伝えている。
ベルギー・ベルビエ市の裁判所で現地時間4日、自然保護区の散策路を歩いていた5歳女児を膝で故意に蹴ったとして60代の男に有罪
判決が下った。
昨年12月25日のこと、ワロン地方にある自然保護区を訪れていたパトリック・ムパサさん(Patrick Mpasa)家族は雪の積もる散策路
を歩いていた。パトリックさんは散策路を先に歩き、後から来る妻と娘の姿を動画で撮影していた。
するとパトリックさんの5歳になる娘の背後からマウテンバイクに乗ったサイクリストの男が近づいて来た。散策路は幅が1メートル弱
しかなく、パトリックさんの娘はマウンテンバイクに気づかずそのまま道を塞いだ状態で歩いていた。
男は追い越す瞬間、事もあろうか膝を外側に出してパトリックさんの娘を押し倒していったのだ。男に蹴られた勢いでよろめいた娘は、
地面に膝をついて転んでしまった。
驚いたパトリックさんは男に制止するよう叫んだが、そのままマウンテンバイクを走らせて逃げるようにしてその場を去って行ったと
いう。見知らぬ男に娘を蹴られたとあってパトリックさんの怒りはおさまらず、当時撮影していた動画をSNSに公開した。
動画は多くの人にシェアされ、地元警察が関与し男は取り調べを受けることとなった。のちに男はパトリックさんに連絡し、誤解が
あったと説明して警察への苦情を取り下げるよう要求して来たとのことだ。パトリックさんによると、男からは謝罪の言葉が一切
無かったそうだ。
また今年2月3日の法廷審問で、男は女児を蹴ったことを決して認めず次のように訴えていた。
「歩行者用の散策路に差しかかった時、私はブレーキをかけて速度を落とし、自転車のホーンを鳴らして警告しました。その後、女の子
の横を通る際に後ろのタイヤがスリップする感覚があったんです。私は転倒を防ぐために膝を動かしてバランスを取っただけだったんです。
その瞬間、女の子に触れたような感じはあったものの倒れたことには気づきませんでした。」
しかし検察側は「彼は自分の通り道を邪魔された煩わしさから、女児を膝蹴りした」と男の主張を真っ向から否定し、今月4日の裁判で
男は有罪となった。しかし有罪となったものの特に刑罰はなく、男はパトリックさん家族に1ユーロ(約130円)の支払いを命じられ
ただけだった。
https://www.youtube.com/watch?v=oEAX3wrKLf...
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