◆リズ・トラス氏とは
1975年に数学教授の父親と看護師の母親のもとでオックスフォードで生まれたトラス氏は、後に両親を「左翼」と呼んでいた。幼いころに、スコットランドに引っ越し、リベラルとして育った。
オックスフォード大学に進学したトラス氏は、哲学・政治・経済のコースを専攻。様々な活動や政治運動に参加し、大学の自由民主党サークルの代表になった。
1994年の野党・自由民主党大会では、王制廃止を訴え、「私たち自由民主党員は、全員に機会が与えられることを支持します。生まれながらの支配者など信じません」と述べていた。
その一方で、「個人の自由と自己決定権」ならびに自由市場主義を支持するトラス氏は、卒業前に支持政党を保守党に切り替えた。これは両親に衝撃を与えたという。
今回の保守党党首選の渦中で、かつて左派で自由民主党員だったことを野次られると、「誰でも間違うことはあるし、誰でも10代に無謀なまねをすることがある」として、「若いころにセックスとドラッグとロックンロールにはまる人がいるように、私は(左派の)自由民主党に入っていた。ごめんなさい」と答えた。
大学卒業後は石油大手シェルなどの会計士として働いた。2000年には同じ会計士のヒュー・オリアリー氏と結婚し、後に子供2人をもうけた。
2001年に北部ウェストヨークシャー・ヘムスワース選挙区の保守党候補として初出馬したものの、敗退。2005年にも別の選挙区で落選した。その後は右派シンクタンクなどで働き、2010年に北部ノーフォークの保守党地盤から初当選。2012年に教育担当の閣外相になり、2014年には環境相として入閣した。
ブレグジットについては、国民投票に向けて欧州連合(EU)残留派として活動したものの、EU離脱が決まると、「物事の仕組みを刷新する」機会になると評価した。
テリーザ・メイ政権では女性として初の大法官と法相になり、ジョンソン政権では国際貿易相を経て、外相に就任した。
外相としては、ウクライナ侵攻直前のモスクワを訪れ、ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相に強硬姿勢を示し、侵攻後も厳しい対ロ姿勢を貫いてきた。
https://www.bbc.com/japanese/6279163... 【今日の一言】
「若いうちに左翼に傾倒しない者は情熱が足りない。大人になっても左翼に傾倒している者は知能が足りない」
by ウィンストン・チャーチル
10代のトラス氏は野党・自由民主党(左翼)の活動家で、王制廃止を訴えていた
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