■輪廻転生や「宇宙意識」が容易に差別思想へと転げ落ちる訳
「輪廻転生」や「宇宙意識」などの思想は一見素晴らしいものに思えます。
「神」や「超越者」のような素晴らしい人智を越えた存在がいるというのは、
一種の「やすらぎ」をもたらしてくれます。
しかしこれは詐欺師の甘い罠です。
輪廻転生が容易に差別思想に転げ落ちるのは有名な話しです。
どう差別するかと言えば単純です。「前世」によって「差別」します。
人種や性別、職業で差別をしないという現代社会の我々が「前世」によって差別される言われはありません。
「差別」は原始的な欲求です。抽象度の低い行為です。
我々人類は抽象を上げることで、それを克服してきました。
どれほど崇高な理念を掲げようが、「彼(彼女)の前世は~だから」とか「前世のカルマによって~」
と言うのは無邪気な差別でしかありません。
「宇宙意識」や「宇宙のレベル」では~という議論も同様です。
やっていることはランク付けであり、差別です。
そして根拠はありません。本人の思い込みという妄想が根拠です。検証不能です。
無邪気に生半可なキネシオロジーの知識と実践をこねくりまわして「検証」しているつもりでいるのはいいですが、
実態は非常に有害な「差別思想」の助長でしかありません。
「行為」に責任がつきまとうのは当然ですが、やってもいないこと(前世での行為)で差別される言われはありません。
彼らは反論するかもしれません。
「いやいや君は知らないだろうが、魂は不滅であり連続しているから、前世の行為に我々は責任を持つべき。
それがカルマの法則だ」と言うのかもしれません。
語るに落ちるです。「前世の行為に責任を持たせる」というのを「差別」と我々は言います。
かつて女性であることが差別の対象でした。女性であることは受精時に決まり、
生まれ落ちる前から決まっていました。
黒人であり、どの地域で生まれるか、誰を親に生まれるかも同様です。
そのことに責任を持たせたのが「差別」です。
女性差別や黒人差別が現代においてありえないのであれば、「前世」やカルマによる差別も同様です。
「カルマ」や「輪廻」や「前世」と言ったお伽話を信じるのは自由ですが、やっていることは「差別」です。
「生まれながらに人は皆平等である」という現代社会の理念に真っ向から反対しているということは自覚すべきです。
なぜなら、彼らいわく生まれる前から魂の階級は決定しているのですから。
邪悪で時代遅れな「差別思想」をインディゴやソウルグループなど新しい言葉で着飾っても同じです。
宗教が犯した過ちと同じ轍(わだち)にはまり、「差別」から「殺人」へと進むだけです。
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