2024年6月30日/ロイター
焦点:少年院でギャングが勧誘、スウェーデンで増える銃犯罪
https://jp.reuters.com/world/us/YURP6A2JYFMRDEJ55PHBQ... 【現状】
>人口わずか1000万人のスウェーデンで、昨年は363件の銃乱射事件が発生し、55人が射殺された。
>これに対し、他の北欧3カ国(ノルウェー、フィンランド、デンマーク)は銃乱射事件がわずか計6件だった。
>政府機関である犯罪防止委員会によると、2022年にスウェーデンで銃器による殺人または殺人未遂の容疑がかけられた15―20歳の若者は73人と、10年前のわずか10人から増加している。
【少年院問題】
>ロイターが元ギャングや少年院職員、捜査関係者など8人を取材したところ、少年院がギャングにとって勧誘の場になっている実態が明らかになった。禁固刑を逃れられる若年の「下手人」を募る狙いだ。
>スウェーデンの法律では15歳から刑事訴追を受けるが、18歳以下なら重犯罪でも刑務所に送られることはほとんどない。ドス・サントス氏によると、ギャングはこの仕組みを悪用し、大人なら長期の禁固刑になるような犯罪に子どもたちを勧誘している。
>少年院は益よりも害が多いようだ、と青少年ギャング犯罪の事件を数多く扱ってきたストックホルムの検事リサ・ドス・サントス氏は話した。「ある警察官は、少年院は若い犯罪者にとって(人材探しに使われるSNSの)リンクトインだと表現していた。国内のさまざまな地域の少年を一カ所に集めることでギャング犯罪を拡散させてどうするのか」
>理論的には、少年院は青少年の犯罪者が成人になって罪を犯さないように更生させることを目的としている。しかしスウェーデン国立会計検査院が数週間前に発表した報告書によると、少年院に入所したギャングメンバーの若者10人中9人が再び犯罪に手を染め、8人近くが最終的に刑務所に収監されている。
【右派連合・新政権の対策】
>新政権は犯罪撲滅を約束。これまでに移民政策の厳格化、銃犯罪に対する刑罰や警察の監視権限の強化などを進め、軍隊にまで協力を求めている。「われわれの制度がこの種の犯罪に対応できていないのは明白だ」とストレンメル法相は語った。
>法相によると、政府は青少年の犯罪防止体制の全面的見直しに取り組んでいる。少年院について「現実には犯罪ネットワークからの一種の勧誘基地として機能していることが明らかで、大失敗だ」と制度の不備を認めた。
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