<中国がザンビアに所有する銅鉱山は環境規制違反が指摘されていたが、廃棄物を貯めたダムが
決壊したことにより100キロ下流にまで国民生活に深刻な影響が出ている>
中国企業がザンビアに所有する銅鉱山から流出した酸が、付近の河川を汚染し、「壊滅的な結果」をもたらしてい
る。現地で撮影された映像からは、有毒な成分を含む大量の水がダムから流出し、河川がまさに「死の川」の様相
を呈している有様を見て取ることができる。
この流出事故により、ザンビアの銅生産における中国企業の存在感の高まりに注目が集まっている。銅は、スマー
トフォンをはじめとする電子機器の製造に不可欠な金属だ。ザンビアは、アフリカ2位、世界でもトップ10に入る銅
生産国であり、主要輸出品としてこの金属に依存している。
中国がザンビアに所有する銅鉱山は、労働法や安全規則、環境基準に違反している、と非難されている。ザンビア
は巨額債務を抱えており、中国からも40億ドルを借りている。2023年には債務不履行に陥り、債務再編を余儀なく
された。
ザンビア工学協会(EIZ)の調査チームによれば、2月18日、鉱滓(こうさい)ダム(鉱山廃棄物を貯蔵するための
土堰堤)の決壊により、推定5000万リットルの廃棄物がカフエ川に流出した。
■「一夜にして、この川は死んでしまった」
ザンビアの人口は約2000万人。その約60%が、全長1600キロほどのカフエ川流域に暮らしており、農業、工業、
漁業に利用している。ザンビアのハカインデ・ヒチレマ大統領は、この事故を「クライシス(危機)」と呼び、野
生生物と国民生活の両方が脅かされていると警告した。
この災害により、人口約70万人の都市キトウェでは、水の供給が完全に停止。ザンビア当局は、流出した酸を中和
するため、カフエ川に数百トンの石灰を空中投下した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/52f3dc0a98d20c325a69b...
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