ジェット燃料を使うのかと思ったら、天然ガス仕様なのね。
AI(人工知能)には膨大なエネルギーが必要です。そのため、サム・アルトマン氏やビル・ゲイツ氏、ピーター・テ
ィール氏など、AI分野に深く関わるテック業界の億万長者の面々は、未来のエネルギー技術である核融合にもこぞ
って投資しています。
しかし、現実に戻ると、いま世界中にある巨大なデータセンターは、いまあるエネルギー源で稼働させなきゃいけな
いわけで。ところが、ここでビックリなのは、その「いまあるエネルギー」のなかには、使用済みジェットエンジン
の心臓部まで含まれちゃっているようです。
中古のジェットエンジンがデータセンターの電力不足を救う?
電気電子分野の雑誌IEEE Spectrumの記者であるDr
ew Robb氏の報道によると、アメリカのミズーリ州に本社を置くProEnergy(プロエナジー)は、データセンター
の電力不足が問題になるなか、特殊なやり方で順調に業績を伸ばしているようです。
同社は、ゼネラル・エレクトリック製のCF6-80C2という使用済みジェットエンジンのコア部分を、エネルギー不足に
あえぐデータセンターに提供しているといいます。
GE・アビエーションによると、このエンジンは「高バイパス比ターボファンエンジン(ファンで大量の空気を後方に
送ることで燃費効率を高める構造を持つジェットエンジン)」に分類されるとのこと。
発電機としてもパワフルなボーイング767用エンジン
このエンジンは、もともとボーイング767用に設計されましたが、適切に改造すれば、コンクリート平板に固定した
り、トレーラーに組み込んだりすることで、データセンターに直結する発電装置として、最大48メガワットの発電が
可能です。
この数字を元に計算すると、これはアメリカの一般家庭約3万2160世帯分の電力に相当します。あるいは、AIの演算
処理を行なう大規模サーバー群を稼働させるのに十分な規模といえるかもしれません。
メインでもバックアップでもいける万能発電機
ProEnergyの商業部門担当副社長であるLandon Tessmer氏は、10月初めにテキサス州サンアントニオで開催され
た「World Power Show(ワールド・パワー・ショー)」で、Robb氏の取材に応じました。
Tessmer氏によると、同社はすでに21基のジェットエンジン発電機をデータセンター向けに販売済みとのことです。
これらの発電機は、建設中の電源としてだけでなく、完成後も5~7年間、主要な電力供給源として使用される予定だ
そう。電力網からの供給を確保したあとは、バックアップ電源として稼働させる可能性があると説明しています。
アメリカでは、データセンターの建設ラッシュによってあちこちで電力不足や電力網の不整備が問題になっています。
火力発電所や原子力発電所の建設には時間がかかるため、このジェットエンジン発電機は意外と需要が伸びるかもで
すね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9af3a7041d7a3a610d4ca...
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