レアアースの米国との共同開発は、桂・ハリマン協定の教訓を踏まえると、極めて戦略的かつ安定的な選択といえます。
国際的な牽制力を高め、資源安全保障を強化する効果が期待されます。
🌏 桂・ハリマン協定の教訓とレアアース共同開発の意義
桂・ハリマン協定が破棄されたことで、日本は満州において単独行動を強め、結果的に軍部の暴走や満州事変を招いたという歴史的反省があります。これを踏まえると、資源や権益の管理において国際的パートナーと協調することの重要性が浮き彫りになります。
今回の南鳥島周辺でのレアアース共同開発は、まさにその反省を活かした動きです。
✅ 米国との共同開発のメリット
中国依存の低減:レアアースの供給の約70%を中国が担っており、外交カードとして使われるリスクが高い。日米協力により、供給の多様化が可能。
技術・資本の補完:深海6000mからの採掘には高度な技術と資金が必要。米国の支援により、商業化への道が開ける。
国際的牽制力の強化:米国が関与することで、中国など他国の干渉を抑制しやすくなる。これは桂・ハリマン協定が成立していれば得られた効果と類似。
⚠️ 留意すべき課題
地政学的リスク:中国が南鳥島周辺の資源に関心を示している可能性もあり、領土・海域の安全保障も重要。
🔮 歴史と未来をつなぐ選択
桂・ハリマン協定が破棄されたことで、日本は孤立的な満州経営に向かい、結果的に国際的な非難と戦争への道を歩みました。今回のレアアース共同開発は、その轍を踏まないための国際協調の象徴とも言えるでしょう。
この流れが、資源だけでなく経済安全保障全体に波及する可能性もあります。次は、半導体や電池素材など他の重要鉱物でも同様の協力が進むかもしれません。
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