
中東のキャプタゴン
2026年現在、中東におけるカプタゴン(覚醒剤の一種)対策は、供給源であるシリアの体制転換や地域協力の強化により、一定の成果を上げつつも依然として深刻な課題に直面しています。
2024年末のシリアでの体制転換以降、新政権によるカプタゴン掃討作戦が強化されています。
工場の摘発: 2024年12月から約1年間で、シリア国内の工業規模の研究所15カ所、小規模な貯蔵施設13カ所が解体されました。
供給の変化: かつて世界の供給量の約80%を占めていたシリアでの大規模生産は大きな打撃を受け、主要な消費市場である湾岸諸国では薬物不足の兆候も見られています。
サウジアラビア、ヨルダン、新シリア政府などの間での情報共有と警備強化が進んでいます。
記録的な押収量: 2024年末以降、アラブ地域全体で少なくとも1億7,700万錠(約30トン)のカプタゴンが差し押さえられました。
国境警備: ヨルダンはドローンや空爆を含む軍事的な対応に加え、シリア・レバノンとの安全保障合意を通じて国境管理を強化しています。
残存する課題とリスク
対策が進む一方で、密輸組織の適応や新たな脅威が浮上しています。
在庫の流通: 過去に製造された膨大な備蓄が依然として地域内に出回っており、今後数年間は供給が続く恐れがあります。
拠点の移転: 生産拠点がイエメンやレバノン、あるいは北アフリカなど他の地域へ移転している可能性が指摘されています。
代替薬物への転換: カプタゴンの供給減少に伴い、密売組織や利用者がより強力なメタンフェタミン(氷)などの合成薬物へ移行するリスクが警告されています。
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