オーストラリア政府は4月16日、新たな国家防衛戦略を公表した。日本を地域の平和と繁栄に不可欠なパートナーと
位置づけ、連携強化の方針を打ち出した。日豪関係は価値観と利益の一致に支えられ、米国を含む3カ国間協力ととも
に相互運用性の向上が進んでいると強調したが、その狙いはどこにあるのか。
新戦略は、日豪の「特別な戦略的パートナーシップ」を基盤に、戦略的な整合性と連携を一層強化すると明記した。背
景には安全保障環境の急速な悪化があり、中国を念頭に置いた抑止力の再構築が進んでいるとみられる。象徴的なのが、
オーストラリアが次期汎用フリゲートとして日本のもがみ型護衛艦の能力向上型を選定した点であり、装備協力を通じ
た関係深化が具体化している。
さらに、防衛分野では自衛隊との情報共有を拡大し、「柔軟に選択される抑止措置(FDO=Flexible Deterrent
Options)」を含む現在および将来の抑止活動について協議を深める方針を示した。平時から有事に至る各段階で抑
止力を示し、能力と意思を同時に見せることで、相手の行動を抑え込む狙いがある。
加えて、日豪間の高度な相互運用性の向上も柱に据えられた。統合防空・ミサイル防衛、反撃能力、対潜水艦戦といっ
た分野での協力を優先課題とし、米国を含む3カ国間連携の中で作戦協力を加速させるとしている。これらはインド太
平洋地域における統合的な抑止体制の構築に直結する。
今回の戦略は、日豪関係が単なる協力を超え、事実上の「準同盟」的性格を強めていることを示している。米国を軸
とする同盟網の中で、日本とオーストラリアがどこまで具体的な安全保障協力を進められるのか――それが今後の地域の
安定を左右する重要な焦点となりそうだ。
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