糞尿汚染水域で採取された韓国産貝類缶詰、米FDAがNO通告 週刊ポスト2019年2月8日号
輸入食品の安全性といえば、これまでは中国産食品の問題ばかりが取り沙汰されてきたが、見逃してはいけないのが韓国産食品である。韓国からの輸入食品は至る所で見かけるが、それに伴い、さまざまなトラブルが発生しているのだ。
財務省の調査(2017年度)によると、韓国は日本の製品輸入先として中国、米国、豪に続く4位で、その輸入額は年間3兆円を超えている。その韓国産の食品の中でも、とりわけ問題が指摘されるのが「海産物」だ。
2017年の韓国からの海産物輸入額は約850億円。韓国土産の定番となった海苔をはじめ、アワビやカキ、アジまで、韓国産の海産物がスーパーに並ぶ様子が珍しくなくなった。
冷凍状態で輸入された「ゆでガニ」、「赤貝」、「煮穴子」、「トリ貝」からは大腸菌群が、養殖の「生鮮マス」からは基準値超の抗生物質製剤オキシテトラサイクリンが日本側で検出され、いずれも廃棄処分となった。
韓国産海産物による健康被害も起きている。2014年、東京の和食店で韓国産のヒラメの刺身を食べた複数の客に、激しい嘔吐・下痢の症状が見られた。原因は、ヒラメに潜んでいた食中毒寄生虫クドア。韓国産ヒラメに多く寄生しており、過去にも同様の食中毒事案が繰り返されている。
食品の消毒についても違法行為があった。2017年2?3月にかけて、日本海沿岸各地にハングル文字が記された大量のポリタンクが漂流した。
ポリタンクに社名が記載されていた韓国の化学メーカーは、漂流の原因を「韓国海苔の養殖業者が網の消毒に塩酸を使用した後で不法投棄した」と主張。
韓国では海苔の養殖に際して、安全性に問題があることから同国の法律で禁止されている塩酸消毒をする業者が摘発されるケースが相次いでいる。これにより海苔自体から塩酸が検出される事例も発生し、韓国内で問題になった。
韓国産食品に“NO”を突きつけた国もある。アメリカ食品医薬品局(FDA)は2012年、韓国産の牡蠣・ムール貝・ホタテなどの貝類は糞尿の海洋投棄により食中毒を引き起こす恐れがあるとし、流通業者に販売禁止を通告。さらに、加工処理が施されている缶詰も販売禁止の対象とした。
その際、FDAが出した通達にはこう記されていた。
〈韓国産貝類の缶詰は、人間の糞便に汚染された水域で採捕された貝類を含むため、食用として適切ではない。また、生鮮、冷凍、および缶詰以外の加工製品にはノロウイルス汚染のリスクがあり、食品として適切ではない〉
食品問題評論家の垣田達哉氏が語る。
「韓国は下水処理施設が十分に完備されておらず、糞尿や汚泥を海に流すケースが多い。それゆえ、韓国近海の海産物は汚染されやすいという現実があります」
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