チャゲ&ポポ
犬と猫のとこや「チャゲ&ポポ」は平成5年(1993年)に、人口4万5千人あまりの町、富山県魚津市にオープンしました。場所はのどかな田園風景が広がるところで、お店の広さも20坪ちょっとですから、決して恵まれていたわけではありません。
そんな普通のペットサロンが、今や県内トップクラスのお店になって、動物病院まで開業したのです。
チャゲ&ポポのオーナーである大森輝子さんは、もともとは動物看護師でした。開店まもない頃、トリミングでお預かりをした犬の口臭に気づいた大森さんは、ちょっとした親切のつもりで、その子に歯磨きをしてあげたのです。
愛犬の口臭に悩んでいた飼い主さんは、ニオイがとれたことに気づいて、とても喜んでくれました。そして、そのことが地域のペットオーナーの間に口コミで伝わり、お店に足を運んでくれるお客さまが増えたのです。そこで、大森さんは歯磨きサービスをきちんとメニュー化し、「MY歯ブラシ」をキープできるようにしたところ、大好評で、さらに来店客の増加に拍車がかかりました。
「愛犬がアレルギー体質で、獣医師にかかっても皮膚の状態が良くならない」と悩む飼い主が多かったので、何か改善する方法はないものかと考え、富山湾の海洋深層水を使ったジェットバスでの入浴を試したところ、効果はてき面。
そこで、薬用ジェットバスの入浴サービスを始めたところ、これもまた口コミで大評判になり、遠方から来店するお客さまも増えたのです。
こうして、開店してから4年後、固定客数は2,500人になり、スタッフ数はスタート時と同じなのに、売上げは約3倍以上になっていました。
お店に大きく貢献したジェットバスでの入浴サービスに使っている「海洋深層水」を、「アクアミネラルシャワー」として商品化したところ、マスコミで取り上げられるヒット商品になりました。
チャゲ&ポポの成功は、飼い主の悩みを解決したいと取り組む姿勢が信用になり、その信用がお客様を集めてくるという結果につながったためで、規模が小さくても、アイディア次第で繁盛店になれることを証明したのです。
「地域に優良な動物病院があれば」という思いは、ペットサロンでありながら、自ら動物病院を開業するという形で結実します。それを可能にしたのは、富山県の「ベンチャー創出支援事業」にチャレンジし、認められたからです。
ペットの健康を守るということが、ペット産業の究極の目的ではないでしょうか?そしてペットが健康ならば、飼い主である人間も健康で幸せになれるのです。
チャゲ&ポポの目指すところは、単なるペットの美容室ではなく、ペットの健康産業なのです。
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